コロナの影響で、せっかく家にいる機会も増えたし、ワインでも買おう。
そう思っていざ、お店やワインショップのサイトに行っても、何を買えばいいかわからない、、
値段も一本1000円以下のものから何十万円のものまで・・・
同じ飲み物なのに、なんでそんなに差あるの・・・ぼったくりなの・・・?
そう思ったことはありませんか。でも、ちゃんとした違いがあるのです。
私自身も最初はお店で値段だけ見て真ん中よりちょっと安いワインを頼んだり、家で飲むワインもショップのおすすめをとりあえず買うことが多かったのですが、何を飲んでいるのかくらいはわかっておきたい!
そう思って勉強を始めました。
私と同じ悩みを抱えている人たちもいるのでは?
そう思い初心者の方でもわかるようにワインの味を決める大きな3つの要素についてご紹介したいと思います。
これを理解すると、ワインショップの説明文がなんとなーくわかるようになります。
また、次にどういうワインを買おうかの参考にもなります。
ぜひ、買うワインに困ってる方、見てみてください。
ワインの味を決める3要素
ワインはブドウをアルコール発酵させてできたお酒です。
なので、その味を決める大きな要素としては、
原料となるブドウの種類、そしてそのブドウがどういう環境で育ったかが大きなポイントとなります。
また、ベースとなるブドウからワインを作るにあたり、どういう作り方をしているのか、も味を決めるポイントの1つとなります。
ここではワインの味を決める要素として、ブドウ品種・ブドウが育つ環境・ワインの作り方の3つをご紹介します。

ブドウ品種
ワインの元となるブドウ品種です。
生食用のブドウはヴィティス・ラブルスカという種類で、多くのワインに使われるのがヴィティス・ヴィニフィラという種類で、別物です。
一般的には、ワイン用のブドウのほうが甘く作られています。
アルコール発酵するにあたり、ブドウ中の糖分をアルコールに変えていくので、
ベースの糖分を高くしておく必要があるからです。
なので、ワインのブドウにおいては、ワインのブドウの糖分は必ずしも、ワインの甘さには結びつかず
どちらかというと、アルコール度数の高さに結び付きます。
さて、このワイン用ブドウのヴィティス・ヴィニフィラという種類は、赤ワインのベースとなることが多い黒ブドウ(赤じゃなくて黒!)と白ワインのベースとなる白ブドウがあります。
そしてそれぞれ、品種がたくさんあります。


この品種によってワインのベースとなる風味や香り、酸味、渋みなどが変わってきます。代表的な品種についてはこちらです。
白ブドウ:白ワインの品種
シャルドネ

白ワインの女王。作られる場所によって味わいは異なるが癖がなく飲みやすいです。
シャルドネの品種の特徴はこちらにまとめているので気になった方はチェックしてみてください。
ソーヴィニヨン・ブラン

爽やかな草木の香りと酸味の高い味わいが特徴。
さっぱりした魚料理、ハーブを使った料理に合わせるのがおすすめです。
ソーヴィニヨン・ブランの品種の特徴はこちらにまとめているので気になった方はチェックしてみてください。
リースリング
花や柑橘系の果実の香りが特徴、辛口から甘口まで様々な味わいがあります。
辛口なら、白身魚や甲殻類を使用した料理に合います。甘口は単独でも!
リースリングの品種の特徴はこちらにまとめているので気になった方はチェックしてみてください。
黒ブドウ:赤ワインの特徴
カベルネ・ソーヴィニヨン

酸味と渋みが強い重めの味わいが特徴。
しっかりとした肉料理に合います。
カベルネ・ソーヴィニョンの品種の特徴はこちらにまとめているので気になった方はチェックしてみてください。
メルロー

カベルネ・ソーヴィニョンよりも酸味・渋みともに控えめ、アルコール度数は高めなのが特徴。
こちらも比較的しっかりした肉料理に合います、豚肉とも相性〇
メルローの品種の特徴はこちらにまとめているので気になった方はチェックしてみてください。
ピノ・ノワール
酸味が強く渋みは弱め、ラズベリーなど赤いチェリー系の香りが特徴。
鶏肉を使った料理やキノコを使ったあっさりめの料理に合わせるのがおすすめです。
ピノ・ノワールの品種の特徴はこちらにまとめているので気になった方はチェックしてみてください。
ブドウが育つ環境

同じ品種によってもブドウが育つ環境によってブドウの、ひいてはワインの味わいが変わってきます。
このブドウを取り巻く生育環境すべて、のことをまとめて”テロワール”といいます。
テロワールの代表的な要素として、気候・天候・土壌をご紹介します。
気候と天候は似たような概念ですが、それぞれこんな意味合いです。
- 気候:その地域を特徴づける大気の状態(あるいは気象)のこと。具体的には天気・気温・降水量・風などの傾向
- 天候:比較的短い期間の天気の総合的状態。また、天気のぐあい
毎年そうは変わらないのが、気候(例:北海道は寒くて沖縄は暖かい)で
毎年変わるのが天候(例:今年の東京の梅雨は雨が少なかった)ですね。
気候
気候と一口にいっても色々な要素がありますが、まずはベースとなる暑いのか、寒いのかをここでは紹介します。
リンゴなど寒い地域で育つフルーツは酸が高く、南国で育つトロピカルフルーツは甘いですよね。
ワインはブドウという同じものを原料としていますが、暑いところで育ちやすい品種、寒いところで育ちやすい品種、同じ品種でも暑いところで育ったものと寒いところで育ったもの、で味わいが変わってきます。
ブドウは、品種にもよりますが一般的には暑い地域は酸味が低く、糖分が高いブドウで、寒い地域は酸味が高く、糖分が低いブドウとなります。
ただ、ここで注意点が、原料であるブドウの糖分=ワインの甘さ、とはならないことです。
というのも、ワインはお酒なので、アルコールになるためにこの糖分を消費するからです。
なので、原料であるブドウの糖分=ワインのアルコールの高さ、のイメージのほうが近いです。
- 暑い地域:酸味が低く、アルコール度数の高い、しっかりしたフルボディのワイン
- 寒い地域:酸味が高く、アルコール度数の低い、軽やかなライトボディのワイン

天候
毎年ごとに変わる天気の総合的な状態です。
フランスワインだと特に、その年ごとの気候の特徴を表したヴィンテージ(何年に作られたワインか)が重視されます。
同じ生産者・畑のワインでもヴィンテージによって味・値段が全然違う!なんてこともあります。
天候の要素として大きいのが、雨です。
この雨、もちろん程度はありますが、少ないほうがいいです。
ブドウの生育期間に雨が多いとブドウはのびのび育ちます。
のびのび育ちすぎて、葉などの緑色のところを成長させすぎます。実も水分たっぷりで水っぽくなってしまいます。
反対に雨が少ないと、ブドウは実の糖分を上げることを優先するので、凝縮された実ができます。

土壌
ブドウは根からも養分を吸収するので、土壌も品質に影響を与える重要な要素です。
ここでは粒子の大きさと水はけについてまとめます。
土壌は様々な大きさの粒子、小石、葉などを分解した養分でできています。
この粒子の大きさは、土を暖めるのに効果を発揮します。
小石が多いほど、熱を蓄えることができます。
溶岩焼きとかの要領ですね。
また、小石が多いほど水はけがよくなります。
小石の塊に水をかけると水はすぐ流れますが、砂に水をかけるとゆっくり浸透していくイメージです。
先ほどの天候の説明でも紹介しましたが、ブドウは水分は少し少なめでほどほどのストレスがあったほうが果実がよく成長します。
この土壌は一概に何がいい、とは言えず、気候との組み合わせが重要となります。
ブドウの完熟が難しいほど寒く、雨が多い地域では、熱を蓄え、水分を少なくするために小石の多い土壌のほうが良いです。
一方、暑く、雨も少ないような地域では雨による貴重な水分を保持するために粒度の小さい土壌のほうが良いといえます。
ワインの作り方

ブドウ果実からワインを作る方法も、ワインの味わいに大きな影響を与えます。
ワインの作り方
収穫してきたブドウから茎の部分を取り除く
→軽く粒をつぶす
→果汁を絞り出してからアルコール発酵(白ワイン)もしくは、アルコール発酵してから果汁を絞り出す(赤ワイン)
→木製の樽やステンレスタンクで熟成
→瓶詰
白ワインと赤ワインは、アルコール発酵を果汁を絞り出してからやるか、
果汁を絞り出す前の皮のついた状態でやるのか、が作り方の大きな違いです。
なので、黒ブドウから白ワインを作ることもできます。
シャンパンは黒ブドウであるピノ・ノワールを原料としていたりします。
発酵・熟成で使う容器、も味わいのポイントとなります。
オーク材を使用した木樽を使用すると、オークの風味をワインに与えることができます。
これにより、バニラ、トーストやナッツ、ココナッツの風味をワインに与えたり渋みをやわらげたりすることができます。
反対に、オーク材を使用せずステンレスのタンクなどを使用すると、そういった風味は与えられず、そのブドウ品種自体のフレッシュな風味を維持することができます。
ワインの説明に、“オークを使った”と書かれているものは、
特に白ワインでは、トーストやバニラなど少し甘やかな香り・風味がします。
“オークを使わない”ものは、そのブドウ品種の果実感が全面にでたフレッシュな味わいとなります。
まとめ
ここではワインの味わいを決める3つの要素「ブドウ品種」・「ブドウの育つ環境」・「ワインの作り方」についてご紹介しました。
この3つの中でも一番大きな要素は、やはりブドウ自体の品種です。
何を買えばいいかわからない、そんなときはここで紹介したような代表的なブドウ品種からチョイスして、飲んでみるのがおすすめです。
飲み比べて見ると意外と違いが分かるので、そこから生産地ごとの違いだったりに幅を広げていくと違いがわかって楽しめると思います!


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