産地別ワイン試験(ワインエキスパート/WSET)対策 オーストリア 品種・産地

ワインの世界

オーストリア ワインクイズ

オーストリアワインのクイズです!勉強中の方も、試験受けたけど記憶があいまいな方もトライしてみてください。

  1. オーストリアを代表する白ブドウ品種とその品種を多く栽培している州は?
  2. オーストリアで2番目に多く栽培されている白ブドウ品種とつくられるワインのスタイルは?
  3. オーストリアの黒ブドウ品種で栽培面積が最大の品種は?そのブドウ品種は何と何の交配?
  4. オーストリアワインの品質区分の基準となる原料用ブドウ果汁のことを何という?
  5. ヴァハウの独自の格付けの3段階はなに?
  6. 発泡性ワインの品質分類で、単一の州で手摘みで収穫、瓶内二次発酵でつくられ、18か月澱と接触させる必要がある区分は?
  7. オーストリア最大のブドウ栽培地は?
  8. ブルゲンラント州で貴腐ブドウを生産できる要因となっている自然環境は?

オーストリアの気候

オーストリアのブドウ栽培地は東部にあります。(西側はアルプス山脈)

ブドウ栽培地は冷涼な大陸性気候です。

品種や制度はドイツの影響を受けたものが多いので、ドイツと比較しながら見ていくと覚えやすいです。

主要品種

最も多く栽培されているのは、白ブドウ品種のグリューナー・フェルトリーナー種です。

酸が高くフルボディ、若いうちは柑橘系・有核果実などの果実風味、白コショウの香りが強く、熟成するとハチミツやトーストの香りがします。

2番目に多く栽培されている白ブドウ品種は、ヴェルシュ・リースリングで、辛口のスタイルでつくると柑橘系の風味があり酸の高いスタイルとなります。貴腐の影響を受けやすいのでデザートワインも作れます。

リースリングも多く栽培されており、ミディアム~フルボディ、桃の香りが特徴です。

最も栽培されている黒ブドウ品種はツヴァイゲルトで、ブラウフレンキッシュ種とサン・ローラン種(どちらもこの後紹介)の交配種です。

ツヴァイゲルトはフレッシュな赤果実系の香りと柔らかなタンニンが特徴です。

ブラウフレンキッシュは、酸が高くタンニンは中程度、ブラックチェリーやスパイシーな風味があります。

サン・ローラン種はピノ・ノワールのような高い酸と赤果実系の香りが特徴です。

オーストリアのワイン法

オーストリアは当初からのドイツ的な分類と、2002年から導入されたEU的なDACという原産地呼称の分類があります。

ドイツ的な分類では、プレディカーツヴァインクヴァリテーツヴァインに分類され、プレディカーヴァインはさらにブドウ果汁糖度(KMW糖度)によって6つに分かれます

ドイツとの違いは、シュトローヴァインがドイツにはない区分である点、
カビネットがプレディカーツワインではなくクヴァリテーツワインに含まれる点です。

プレディカーツヴァインの6段階は以下です。

  • トロッケンベーレンアウスレーゼ:KMW糖度30度以上
    貴腐化、乾燥したブドウ
  • シュトローヴァイン:KMW糖度25度以上
    完熟したブドウを藁や葦の上、ひもで吊るして空中などで3か月以上乾燥させて糖度をあげたブドウ
  • アイスヴァイン:KMW糖度25度以上
    貴腐化せず健康なまま樹上で凍結したブドウ
  • ベーレンアウスレーゼ:KMW糖度25度以上
    過熟したブドウ、貴腐化したブドウ
  • アウスレーゼ:KMW糖度21度以上
    完熟したブドウ、貴腐化したブドウ
  • シュペトレーゼ:KMW糖度19度以上
    収穫期を遅らせて完熟させたブドウ

また、ニーダエスターライヒ州のヴァッハウではKMW糖度によって以下3段階の独自格付けを行っています。名前の由来が面白いのでセットで紹介します!

  • スマラクト:KMW糖度18.2度以上
    エメラルド色のとかげに由来
  • フェーダーシュピール:KMW糖度17~18.2度
    鷹狩りの道具に由来
  • シュタインフェーダー:KMW糖度15~17度
    きゃしゃな野草、スティパ・ペンナータに由来

発泡性ワイン

原産地呼称保護の発泡ワインの分類として、クラシック、レゼルヴェ、グロース・レゼルヴェの3つの分類があります。

クラッシックは、ブドウは単一の州内で収穫され、すべての製法が許可されていて、最低9か月澱と接触させる必要があります。

レゼルヴェは、ブドウは単一の州内で手摘みで収穫され、瓶内二次発酵でつくられ、最低18か月澱と接触させる必要があります。

グロース・レゼルヴェは、ブドウは単一の地域内で手摘みで収穫され、瓶内二次発酵の伝統的製法でつくられ、最低30か月澱と接触させる必要があります。

主な産地

PDOワインが生産されるのは、ニーダーエスタライヒ州・ブルゲンラント州・ウィーン州・シュタイヤーマルク州の4つの州です。

中でもニーダーエスタライヒ州・ブルゲンラント州で多くの生産量を占めています。

ニーダーエスタライヒ州

ヴァッハウは前述したKMW数値による独自の格付けがあります。

ヴァインフィアテルDACオーストリア最大・最北の産地です。グリューナー・フェルトリーナーが生産量の多くを占めています。

ブルケンラント州

オーストリアで生産される赤ワインの半分強を算出しています。

ノイジードラーゼーDACでは、ノイジードラーゼー湖の影響で秋の霧が発生します。ブドウが完熟している秋に発生する霧は、貴腐菌の発生を助けるため、ヴェルシュ・リースリング種の貴腐ブドウから甘口ワインがつくられます。

北部では黒ブドウのサン・ローラン種が有名です。

ミッテルブルケンラントではブラウフレンキッシュの赤ワインが多く生産されています。


ワインクイズ 答え

冒頭のクイズの答えです。

  1. オーストリアを代表する白ブドウ品種とその品種を多く栽培している州は?
    ⇒グリューナー・フェルトリーナー ニーダーエスタライヒ州
  2. オーストリアで2番目に多く栽培されている白ブドウ品種とつくられるワインのスタイルは?
    ⇒ヴェルシュリースリング、辛口ワイン・貴腐を利用した甘口ワイン
  3. オーストリアの黒ブドウ品種で栽培面積が最大の品種は?そのブドウ品種は何と何の交配?
    ⇒ツヴァイゲルト、ブラウフレンキッシュとサン・ローラン
  4. オーストリアワインの品質区分の基準となる原料用ブドウ果汁のことを何という?
    ⇒KMW度
  5. ヴァハウの独自の格付けの3段階はなに?
    ⇒スマラクト、フェーダーシュピール、シュタインフェーダー
  6. 発泡性ワインの品質分類で、単一の州で手摘みで収穫、瓶内二次発酵でつくられ、18か月澱と接触させる必要がある区分は?
    ⇒レゼルヴェ
  7. オーストリア最大のブドウ栽培地は?
    ⇒ヴァインフィアテルDAC
  8. ブルゲンラント州で貴腐ブドウを生産できる要因となっている自然環境は?
    ⇒ノイジートラーゼーDAC
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